今回読んだ本は、こちらの本になります。
モチベーション革命 著者 尾原和啓
物がなく、消費することが価値だった、今までの世代。
物があふれ、消費することが価値でなくなった、今の世代。
時代ごとに価値は移り変わっています。
そしてその価値に合わせて、人々のモチベーションも変化していきます。
今はまさにそんな、価値とモチベーションの転換期。
本書ではそんな新しい世代のモチベーションの源泉、
人が何に価値を感じ、どう行動していくのか?
これまでの視点と、これからの視点、2つの視点を使って、非常に分かりやすく書かれています。
この新しいモチベーションの変化を知ることによって、
新しい時代の生き方と、新しい世代のマネジメント方法を学ぶことが出来ます。
新世代のモチベーションの正体を知ることで、それがこれからの世の中を動かす強い武器になることでしょう。
それでは早速、本書を読んで気になったポイントを、少しだけ紹介します。
消費することが価値だった、いわゆる「乾いてる世代」
お金を稼ぎたい、広い家を建てたい、いいクルマを買いたい、きれいな女性を抱きたい。欲望への飢餓感と上昇志向と共に成り上がっていきました。
上の世代は、頑張って何かを達成することが生きがいです。必死の思いで働いて、ウン年モノのワインで美女と乾杯し、誰よりもいいクルマに乗る。努力の末に栄光を勝ち取り、称賛を浴びる。「達成」こそが、彼らにとって生きるうえで欠かせないモチベーションになっているのです
彼らの幸せは、達成しても達成しても永遠に乾くことのない欲望を抱えていられることでもあるのです。乾かない欲望を持ち続けることが成功の条件とも言えます。その裏には、「なかったことへのコンプレックス」があります。上の世代の成功者と言われる人たちはみな貪欲です。だからこそ、彼らの目に映る「乾けない世代」は、欲が足りないように見えます。
自分たちの世代はまさに、この消費にすごく価値を感じていました。
自分の欲望を満たす、無いものを埋める、他者に見せつけるという、
なんかお腹が減ったから獲物を狩りするという、ある種動物的な行動のような気がします。
今は消費することよりも、自分の時間を作ること、
極力モノを持たない生活、ムダにエネルギーを消費し、お金を稼ぐことに時間を奪われない生活というのが、
自分の中で最近大事になって来ています。
生まれた時から、無いものが無い。いわゆる「乾けない世代」
あなたには生まれたときから「ないもの」がない。だから何かが欲しいと「乾けない」。 だから、あなたの世代のことを「乾けない世代」と呼ぶことができます。
「乾けない世代」は、何かを「達成」することにそれほど心を動かされません。なぜなら、「何もなかった時代」を知らないからです。生まれたときにはテレビも冷蔵庫もあって、ベッドから起き上がらなくたって、リモコンやケータイひとつでなんでもできました。社会に出てみたら、もうあらゆる業界で、あらゆることがなされており、今から何かのパイオニアにはなれそうもない
生まれたときから十分なモノに囲まれて育った彼らは、「ないものを勝ち得るために我慢する」という上の世代の心理は理解できないのです。さらに言えば、彼らは上の世代に対し、「達成」にこだわることのアンバランスさを感じてもいます
この乾けない世代の感覚は、若い人たちだけでなく、実は自分のような30代の世代でも、少しづつ感じてきています。
確かに昔は収入やブランドなど、消費することに魅力を感じていましたが
今は物を持つことよりも、物を少なくすること、仕事の時間を減らし、
好きなことに時間を費やしたい、という欲求が強くなってきています。
今までの世代のモチベーションと、これからの世代のモチベーション
アメリカ人心理学者のマーティン・セリグマンが唱えたように、人間の欲望というのは、 「達成・快楽・意味合い・良好な人間関係・没頭」の5つからなります。
団塊世代以前は前の2つ、「達成」「快楽」を強く欲しました。 汗水垂らして頑張って、高い目標を達成する。そして、そのごほうびとして、美味しい料理を食べ、ワインを飲み、きれいな女性と一夜を共にするなどの「身体的・心理的・社会的な快楽」を味わうことが幸福のカタチでした。
しかし「乾けない世代」は、うしろの3つ、「意味合い」「良好な人間関係」「没頭」を重視します。 何か大きな目標を達成するため、「身体的、心理的、社会的な快楽」を味わうことのためだけに、一心不乱に頑張ることはできないのです。 それよりも、「自分が頑張る意味が持てるもの」に「自分が好きな人たち」と「とことんハマる」ことを重要視する。金銭や物理的な報酬とは関係なく〝自分の好き〟を追求する
「自分の好きを大事にする」というのは、最近のパワーワードですね。
個人的な好きを積極的に発信し、自分の周りに共感者を増やしていく。
そしてそれが結果的に個人のブランディングやスキルになり、仕事に繋がっていく。
こういった流れが最近多い気がします。
「金銭的な快楽」よりも、「意味合い」を大事にするFacebook代表
facebookのCEOであるマーク・ザッカーバーグさんは「Forbes世界のお金持ちランキング」2017で5位になり、6・2兆円の資産があるにもかかわらず質素な生活をしていることで有名です。いつも着る物はTシャツとジーパンです。そういったこともあり彼は「世界一プア(質素)な金持ち」と言われています
彼はまさに「金銭的な快楽」よりも、「意味合い」を大事にする世代の代表といえるでしょう。 彼は「世界をよりオープンで、みんながつながり合える場所にする」ということに「意味合い」を感じ、仕事でもプライベートでもそれに向かって「没頭」している。「世界一プアなお金持ち」のザッカーバーグさんは、彼にとって世界で一番大きな「意味合い」を感じることに向かっているのです
お金の価値が下がってきた今の時代、お金を持つことことより、お金に意味を持たせて回すこと、お金を物ではなく、信用や社会への影響に変換させること、これが重要なんだなと個人的に思いました。
ライスワークからライフワークへ
自分が食べていく(家族を生かしていく)ためにやるべき仕事を「ライスワーク」といいます。「ライフワーク」の部分を広げていくには、まず自分のなかで「ライスワーク」と「ライフワーク」を明確に使い分けることが大事です
「ライスワーク」を、「ライフワークに自分が没頭できるためのお金と時間とリソースを生み出すもの」と捉えてもいいでしょう。それくらい割りきって、平日は目の前の仕事に集中して、お金を稼ぐ。そして、帰宅後や週末になったら「ここからはライフワークの時間だ」と切り替え、好きなことや自分が得意なことに時間を投資し、磨いていく
そうしていくうちに、「好き」が「得意」になり、「お金」になり、「世界が求めること」と合致したとき、4つの点が重なり、「生きがい」で稼げるようになっていきます。そして、「ライフワーク」での稼ぎが、「ライスワーク」に頼らなくてもよくなってきたころ、あなたが「生きがい」を追求して生きていく人生が本格スタートしていくのです
本書でも書かれていいますが、まずは目の前にあるライスワークに真摯に取り組み、しっかりと足場をつくること大事。
そしてライフワークに没頭できる環境を作り、ライフワークの稼ぎを徐々に拡大していくのが、自分も現実的でいいと思います。
もちろんリスクをとって、いきなりライフワークのシフトするというやり方もありますが、
コツコツと積み重ねていくことが、遠回りなようで一番の近道だと思います。
世の中の価値が時代ごとに変化していくのと同様に、人のモチベーションも時代ごとに変化していきます。
時代に合わせて、自分自身も柔軟に変化していくことが、時代を強く生きるために必要なことだと自分は思います。
またマネージメント観点や、リーダーシップを持つためにも
その時代ごとの価値やモチベーションを理解しておくというのは大事なことだと思います。
この時代の変化の波に飲み込まれない為にも、本書を読むことをオススメします。
これは毎回書いてます。
これはあくまで自分から見た本書の視点なので
興味のある方は、実際に読んでみて、自分なりの答えや考えを導き出しましょう。
そして本に書かれててることが、全て事実ではありません。
これはあくまで一つの意見であり、絶対的な意見でもなければ、答えでもありません。
重要なのはここから、自分は何を感じるのか?自分であればどう考え、どう行動するのか?
ここが重要だと思います。
本やそれ以外のことで知識を得る時に危険なのは、
その情報や知識を鵜呑みにすること
思考が停止し、考える力がなくなることです。
本を読む時はそういったことを意識しながら、読むことをオススメします。
今回読んだ本「モチベーション革命」
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