今回呼んだ本はこちらの本になります
相場師一代(著者 是川銀蔵)
著者は日本の長者番付1位にもなり、日本の事業家、投資家、相場師、慈善家。最後の相場師と呼ばれた是川銀蔵さんです。
個人としては破格の数百億円の株取引に成功し「最後の相場師」と称せられた“是銀”が93歳で記した唯一の自伝。
若干16歳で単身満州に渡って商売を始め、朝鮮半島で成功失敗を繰り返します。
そして株へと移行していくのですが、その豪腕な手法には驚くばかり、
しかしその豪腕手法の裏には、徹底した勉強や研究が行われていました。
巨万の富を得たのは決して運ではなく、そうした徹底した勉強や研究からくる裏付け、
そしてその裏付けを元に一気に行動する、行動スピードと大胆な実行力。
これは決して株だけでなく、ビジネスにも応用出来る考え方かと思います。
本書ではそんな是川銀蔵の成功哲学が学べる内容となっています。
それでは早速、自分が気になった部分を少しシェアしてきます。
徹底して自分の頭で考え、研究、分析し、その信念を貫き通す
私の場合は、証券会社が持ってきた情報を前に、その情報が本当かどうかをジッと考える。情報の発信源はどこか、誰がなんの目的で打ってきたのかをたどっていくと、各通信社の海外特派員が打ってくるケースがよくある。これがクセ者なのである
私は厳密に経済を分析した結果、その判断に基づいて相場の動向を発表している。相場を張るのはバクチでも賭けでもない。ちゃんと実勢経済に裏打ちされた経済行為なのである。だから判断さえ誤らなければ、ものは正確によく見えるものなのである
ともかく、自分で研究し、確信を得たことに対しては、いかなる力にも屈しなかったし、その信念を貫き通した。 自分で一度確信したことを他人の横槍で曲げてしまうことは結局、研究、分析、判断がまだそこまで行きついていないということなのだ
大阪伸鉄亜鉛メッキ会社が倒産し、図書館に三年間通い、血を吐く思いで必死に内外の経済学を勉強し株式市場へ打って出た時もそうだった。いままた朝鮮で必死に鉱山開発のための研究を追究していくことが、未知の分野で自分の判断、分析力を徹底的に鍛練することになるというのが私の信念なのだ
何にでもその核心まで追究していかなければ気のすまない性格だからこそ、物事が見え、正確な判断を下していけるのである
本を読む行為もそうなのだが、やはり他人の意見や知識を鵜呑みしては行けない、自分の頭で徹底的に考え、調べ、自分なりの答えを出す。他人の考えは他人の考えであって自分の考えではない、そこに信念もなければ、行動力も生まれない。
自分の頭で考えて、自分の中で確信を持って、初めて強い行動力が生まれる。
確かに他人の横槍で変わってしまうような考えは、研究、分析、判断がまだそこまで行き着いていないのかもしれない。
目先に囚われず、足元をじっくり見据えるカメの三原則
ウサギは自分を過信しすぎて勝負を急ぐあまり途中で没落していく。一方、カメは遅いようでもちゃんとゴールに入っている。つまりウサギのように顔の皮を突っ張らして目をまっ赤にして先のことばかり考えていては、ゴールは途中で跡形もなく消えていく。カメになった心境で、じっくり時間をかけて買うことだ。「カメ三則」とは、 ①銘柄は水面下にある優良なものを選んでじっと待つこと ②経済、相場の動きからは常に目を離さず自分で勉強する ③過大な思惑はせず、手持ち資金の中で行動する
商売の道はひとつなのである。株式投資の基本が〝カメ三則〟ならば、不動産投資においても基本はやはり同じなのだ。ニュータウン構想の情報を早くつかみ、誰もが予想もしない水面下のうちに安値で買収してじっと値が上がるのを待つ。先を読み、値上がりを確信した上の勝負なのだ
自分の頭で徹底的に考えた上で、先読みをし先手をうち、じっくりと待つ、待ってる間にも世の中の動きから目を離さず、勉強をし続ける。そして自分の身の丈を知り、先走ったり過剰な行動をしない。
これも株投資に関わらず、ビジネスなど色々な場面で重要な心構えである。
人に惑わされず、自分の信念を貫き通す
値上がりしそうな株を水面下で買う」私の投資戦略の基本である〝カメ三則〟は、相場道の極意を説いた、「人の往く裏に道あり花の山」(三猿金泉秘録)の訓にあるように「連れなき方に赴く」という道である。相場道では他人の尻馬に乗らず、万人の逆を行くことこそ最も正しく、そして成功の道と説いているのだ
相場の道、すなわち、孤独に徹すること、そして俗世に超然とし、挙世滔々として「西に走る時、われひとり東に行かん」という気概と信念こそが、その時の私の判断だった
これは単に逆をつくという話でなく、自分の頭で徹底的に考えたことで、それが自分だけの答えとなり、
結果として万人の逆や、われひとり東に行かんにとういう状態に自然となっていると自分は考える。
もうは、まだなり、まだは、もうなり
「相場は天井において最も強く見え、底において最も弱く見えるもの」 まさに、相場は天井ならば、野も山も見渡す限り総強気の怒濤のごとき勢いとなる
「もうは、まだなり。まだは、もうなりということなり」 「まだ、まだ」と思う心は、己の欲がいわせることで、現実は「もう」なのだ。その時の人気とムードに煽られ利食い売りのチャンスを見過ごしてしまえば、三千万株という大量の持ち株は処分の好機を逃すことになってしまう
人間っていうのは欲から間違いを引き起こすものだ。本当に欲に限りない、浅ましい動物である。私も相場では人後に落ちぬほどの勉強をし、苦労を積んできたはずなのだが、やはり相場とは「天井では、欲に迷い、勝ちに乗じ、分限不相応の金高を買い重ねる」のが常なのである。相場はまさに克服し難い魔物なの
成功や欲は時に人間の判断を鈍らせる、上手くいっている時ほど冷静に考えるのが重要である。
百戦錬磨の銀蔵であっても、欲から間違いを引き起こしているのだから
以上が自分の気になったポイントになります。
相場師と聞くと、一見凄いギャンブラーなのかと思いきや、
その裏に緻密な計算や、徹底した研究や分析があるんですね。
自分の頭で徹底的に考え、自分で答えを導き出し、
その答えを信念とし、スピード感を持って一気に行動する。
そして行動しながらも、あせらず自分の足元をみながら、冷静に考えていく。
これは株式投資だけでなく、人生やビジネスで成功する上で必要な考えかたかと思います。
ビジネスにおける、実行力と実行スピードを身につけたいという方には
ぜひ本書をオススメします。
これは毎回書いてます。
これはあくまで自分から見た本書の視点なので
興味のある方は、実際に読んでみて、自分なりの答えや考えを導き出しましょう。
そして本に書かれててることが、全て事実ではありません。
これはあくまで一つの意見であり、絶対的な意見でもなければ、答えでもありません。
重要なのはここから、自分は何を感じるのか?自分であればどう考え、どう行動するのか?
ここが重要だと思います。
本やそれ以外のことで知識を得る時に危険なのは、
その情報や知識を鵜呑みにすること
思考が停止し、考える力がなくなることです。
本を読む時はそういったことを意識しながら、読むことをオススメします。
目次
第1章 “ほげたをたたいた”人生
第2章 少年実業家/第3章 好事魔多し
第4章 百発百中の先見力
第5章 四十にして立つ
第6章 二期作実践
第7章 腹八分目
第8章 欲ボケ自滅
第9章 逆転勝利
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